このFAQは、小劇場での観劇がはじめての方や、
あまり馴染みがない方に向けて作成したものです。
「何をどうすればいいの?」「ちょっと不安…」といった、観劇前のさまざまな疑問に、
少しでもお答えできればと考えています。
ここでご紹介する内容は、当団体の経験や運営実績に基づいてまとめたものです。
できるだけ多くの公演に共通する内容になるよう気を配っていますが、
すべての団体や作品に当てはまるものではありません。
作品の内容や会場のルールなどは団体ごとに異なるため、詳細は各公演の案内をご確認ください。
観劇がちょっと楽しみになる、そんなヒントになれば幸いです。
06 上演前の観劇マナー
開演前に必ず電源をお切りいただくか、機内モードに設定してください。
上演中に着信音が鳴ったり画面の明かりが漏れると他のお客様の観劇の妨げになります。
開演前に必ず電源をお切りいただくか、機内モードに設定してください。
マナーモードにしていても通知音や振動、画面の明かりが舞台に届いてしまい他のお客様の集中を妨げてしまいます。
なお、開演直前に会場全体が暗くなってから電源を切ろうとすると、かえって目立ってしまいます。
また、照返しが演出の妨げになることが他団体様の公演でも見受けられますため、恐れ入りますが余裕をもってご設定くださいますようお願い申し上げます。
開演前や終演後に、劇場内で撮影可能なエリア(ロビーのパネルや装飾など)での撮影はOKな場合がありますが、許可のない上演中の撮影・録音・録画は一切禁止されています。
スタッフの案内や掲示をよくご確認ください。
原則として、劇場内は飲食禁止です。
客席にてお弁当やお菓子類など召し上がることはできません。
ただし、咳止め目的ののど飴や飲み物については、例外とされていることが多く、公式サイトや予約時のメールに案内が記載されている場合がありますので、事前に確認してください。
場内に販売カウンターがあるような大きな劇場では、飲食物の持ちこみもお断りとなる場合があります。
なお、飴の包み紙を開ける音や、空き袋をいじる音は意外と響きます。
開演前に開けておく、袋から出してケースに入れ替えるなど、音が出ない工夫をしておくと安心です。
咳が気になる方は、水やお茶などの静かに飲める飲料(蓋つきペットボトルなど)をご用意いただくと安心です。
なお、慌てて口にするより、劇中に舞台が暗くなる(暗転)になった際に、そっと口にすることをお勧めします。
咳止めやのど飴も効果的ですが、開演前に袋から出しておきましょう。飲み物について、アルコールや炭酸飲料はご遠慮ください。
なお、劇場内は原則として、飲食禁止となっている場合が多くあります。飲食の可否については、前項Q53.についてもご参照くださいませ。
ご入場は可能ですが、開演間際は受付や御手洗などが混み合い、スムーズな着席が難しくなることがあります。
なるべく時間に余裕を持ってご来場いただき、開演10分前にはお席についていただけると安心です。
上演中の会話は、他のお客様の観劇の妨げになりますのでお控えください。
開演前については基本的に笑い声やおしゃべりを交わしていただいても結構です。
周囲のお客さまのご迷惑にならないよう声の大きさなどにはご配慮ください。
(映画館の上映前の雰囲気をイメージしていただければいいと思います)
開演までを大勢でお話して過ごしたい場合は、ロビーなどをご利用いただくのも一つの方法です。
また公演の内容によっては開演前から空気感を演出している場合もあります。
静寂な空間を味わうことに向いている会場の公演だったり、
逆に賑やかな雰囲気を楽しむスタイルの公演もあります。
いずれの場合も、その空気感を一緒に味わうのが観劇の楽しみ方のひとつです。
なお、上演前の歓談に関して客席内でのネタバレ防止にご配慮をお願いします。※原作ありの作品やリピート(2回以上)観劇される際に知り合い同士で思わず…といった事故があります。
開演前にお手洗いをお済ませいただくことをおすすめします。
小劇場はトイレの数が限られていることが多いため、混雑する可能性もあります。早めに到着して余裕をもって行動しましょう。
なお、万一、上演中に具合が悪くなった場合は遠慮せず、お席をお立ちください。
「Q.65 トイレに行きたくなったらどうすれば?」
上記についても、ご参照ください。
ペンの音や紙をめくる音がしないよう配慮していただければ、メモは可能です。
特に舞台を記録・研究目的で観る方もいらっしゃいますが、観劇に集中される方も多いので、音や視線の影響にはご注意ください。
なお、他のお客様の観劇の妨げになるため、スマートフォンなどのメモ機能や、手元明かりのご使用はご遠慮ください。
自由席の場合、整列順にお好きな席を選んでいただきますが、前方中央席は人気があります。
荷物での席取りや、無断で他の方の席に物を置くのはお控えください。指定席の場合は、チケットに記載された番号の席にお座りください。
小劇場では、どの席にもそれぞれの「見やすさ」があります。どの体験を重視するかによって、おすすめの席は変わります。
前方席(最前列〜3列目あたり)
役者の息遣いや細かい表情、衣装の質感など、すぐ目の前で感じられる迫力が魅力。
一方、舞台全体を見渡すのはやや難しく、首を動かす場面も増えるかもしれません。
臨場感重視の方におすすめです。
中央席(客席の中央付近)
舞台全体の構成や演出の意図をとらえやすい位置です。
細部の演技にも目が届きやすく、初めての方にも安心です。
劇全体の流れを自然に追いやすい「王道の位置」です。
後方席(最後列近く〜後方ブロック)
舞台全体を俯瞰できるので、役者同士の距離感や動き、空間構成を捉えやすくなります。
台詞の話し手だけでなく、その台詞を受け取る聞き手の表情や反応も見逃しません。
物語全体の構造を客観的に楽しみたい方に向いています。
どの席にも魅力があり、「正解」はありません。もし選べる場合は、その日の気分や観たい演目のタイプで選んでみるのもおすすめです。