このFAQは、小劇場での観劇がはじめての方や、
あまり馴染みがない方に向けて作成したものです。
「何をどうすればいいの?」「ちょっと不安…」といった、観劇前のさまざまな疑問に、
少しでもお答えできればと考えています。
ここでご紹介する内容は、当団体の経験や運営実績に基づいてまとめたものです。
できるだけ多くの公演に共通する内容になるよう気を配っていますが、
すべての団体や作品に当てはまるものではありません。
作品の内容や会場のルールなどは団体ごとに異なるため、詳細は各公演の案内をご確認ください。
観劇がちょっと楽しみになる、そんなヒントになれば幸いです。
01 小劇場ってなに?
小劇場とは、一般的に50席〜300席くらいまでの、比較的小さな劇場のことを指します。
舞台と客席の距離がとても近いので、俳優の表情や声の震え、ちょっとした仕草まで しっかり感じられるのが、大きな劇場とは違う大きな魅力です。
50席規模の超小空間では、まるで登場人物のすぐ隣に自分もいるような感覚になることも。
繊細な会話劇や実験的な演出がぴったりハマります。
一方、200〜300席規模になると、照明や音響などの技術も活かしやすくなり、 よりダイナミックな芝居や身体表現ができるようになります。
どちらも“小劇場”という括りには入ります。
劇場のサイズによって作品のアプローチや演出の工夫が大きく変わるのも、小劇場演劇の面白さです。
大きな舞台が豪華さや完成度で魅せるなら、小劇場はもっと“近くて、生きている”演劇です。
わずか10坪ほどの空間で、一瞬の沈黙が何十行ものセリフより雄弁だったりする。
演者の息づかいがすぐそばにある距離で、観客もまた物語の一部になるような感覚があります。
今では映画化された作品や、誰もが知る演出家たちも、そんな小さな劇場から出発しました。
かつて“小劇場演劇がサブカルの最前線”だった時代、 毎晩のように、新しい言葉や表現が生まれていた―― その熱は、今もこの空間に息づいています。
尖った実験も、心に沁みる会話劇も、社会問題を鋭く描く作品も。
ジャンルもテーマも自由。
演劇ってこんなに多彩なんだ、と思える場所。
あなたがまだ知らない、でもきっと好きになる演劇が待っています。
演劇は、いま・ここでしか起きない“生もの”です。
小劇場の上演はたいてい1~2週間と短く、次にいつ再演されるかもわかりません。
気になった作品は「今しかないかもしれない」チャンス。
観た人にしかわからない時間が、劇場で静かに待っています。
50席くらいの小さな劇場なら、
いま目の前の部屋で起きている出来事に、自分も巻き込まれているような感覚になります。
俳優の目の動き、息づかい、間のとり方ーー
全部が自分のすぐそばで展開するリアルな体験です。
逆にもう少し大きな劇場では、
客席を巻き込んで進行する“事件”をリアルタイムで体験しているような迫力も。
自分のいる空間で物語が動いている臨場感は、どんな配信や映像とも違います。
アーカイブ配信がある場合でも、それはまた別の体験。
劇場で生まれるその瞬間だけの空気は、あとで共有するのがむずかしい。
だからこそ、観た人の感想がとても貴重です。
「これは誰かに伝えたい」と思ったら、SNSや会話でそっと誰かにシェアしてみてください。
そのひとことが、次の観客を呼ぶ力になるかもしれません。
全国各地にユニークな小劇場がたくさんあります。
東京では下北沢・高円寺・中野などが有名なエリアですが、
関西や九州、地方都市にも地元に根ざした劇場が点在しています。
また最近では、劇場という枠にとらわれず、カフェやギャラリー、古民家、時には商業施設の一角などを舞台にした上演も増えています。
「こんなところで?」という意外な場所が、演劇空間に変わることも。
行ってみたい地域の小劇場を探すときは、観劇ポータルサイトや、各劇団の公式サイトがとても便利です。
キーワード検索や地域別表示で、身近な公演を見つけやすくなっていますよ。
はい、まったく問題ありません。
多くの小劇場作品は、特別な知識がなくてもその場で感じ、楽しめるように作られています。
むしろ、先入観がないからこそ、まっすぐ受け取れることもあります。
登場人物の気持ちがわからなくても、物語の結末に納得できなくても、それで大丈夫。
演劇には「こう感じるべき」「これが正しい見方」という正解はありません。
そして、だからといって「感想を言わなきゃ」と無理に構える必要もありません。
ただ「おもしろかったな」「よくわからなかったけど、気になる場面があったな」と、
あなたが自然に思ったことが、すべてその作品との向き合い方になります。
史実や事件などを扱った作品でも、知らなくても楽しめるように工夫されていることが多いです。
観たあとに「これって実際にあったこと?」と調べてみたり、
逆に調べた上でもう一度作品に向き合ってみるのも、観劇の楽しみのひとつです。
知っていても、知らなくても。深く読み込んでも、ただぼんやり眺めても。
あなた自身の感じ方を大切にできる――それが演劇の豊かでいいところです。
小劇場の作品はジャンルも作風も幅広く、どれを選べばいいか迷いやすいですよね。
そんなときは、以下のポイントを参考にしてみてください。
複数の手法を組み合わせて情報を集めるのがおすすめです。
・ジャンルやあらすじで選ぶ
自分が普段好きなジャンル(コメディ、ヒューマンドラマ、ミステリーなど)や、
あらすじが分かりやすく「面白そう」と感じる作品から選ぶと安心です。
あらすじが抽象的な場合は、SNSやレビューをチェックして雰囲気を掴むのもおすすめです。
・上演時間を考慮する
短めの作品は気軽に楽しみやすく、初心者には入りやすいです。
無理なく観られる時間のものを選ぶと、疲れにくく満足度が高くなりやすいです。
ただし、時間の長さだけで「軽い/重い」を判断しないこと。
ジャンルや演出スタイルによって体感は大きく変わります。
・過去の舞台映像やダイジェストを見る
観劇サイトや劇団のアーカイブやで、雰囲気をチェック。
ちょっとしたカットだけでも、音楽や照明の感じがつかめます。
・レビューや感想を参考にする
「CoRich舞台芸術!」などの観劇サイトやSNSで、観た人の感想を探してみてください。
初心者向けのおすすめ情報も見つかることがあります。
・観劇仲間や詳しい人に聞く
身近に観劇経験者がいれば、「初心者でも楽しめる作品は?」と聞いてみるのも安心です。
このように情報を集めて選ぶと、自分に合う作品と出会いやすくなります。
もちろん、全てが自分に合うとは限りませんが、少しずつ観ていく中で「好きなタイプ」が見えてくるものです。
焦らず、自分のペースで楽しんでくださいね。
もちろん、大丈夫です。
小劇場では一人で観に来られるお客様がとても多く、それがごく自然なスタイルとして定着しています。
最初は「場違いに思われないかな」と不安に思うかもしれません。
ですが、実際には皆さんそれぞれ静かに過ごしていて、気兼ねなく観劇に集中できる雰囲気です。
自由席の公演では、開場後に早く来た順で自由に座る形式が一般的です。
スタッフによる座席案内は最小限のこともありますが、困ったときは遠慮なく声をかけて大丈夫。
必要なことにはきちんと対応してくれるので、初めてでも安心して過ごせます。
一人観劇のいいところは、自分のペースで作品を選べること。
そして、誰にも気を使わずに、作品の世界に没入できること。
終演後には、感じたことをSNSに投稿したり、
観劇仲間の感想を読んだりするのも、一人ならではの楽しみ方です。
観劇は一人でも、むしろ一人だからこそ、自由で豊かな時間になることもあります。
小劇場には、いろんな人がやってきます。
演劇が好きで何度も足を運ぶ人もいれば、「友達に誘われて初めて来てみた」という人、
「偶然ポスターが気になって」など、きっかけもさまざまです。
ひとりで静かに観たい人、
終演後に誰かと感想を話すのが楽しみな人、
その日その時の瞬間を味わいたい人
――どんな観方も大切にされています。
観劇に“正しいスタイル”はひとつではありません。
自分にとって心地よい楽しみ方を見つけていくことが、むしろ小劇場の醍醐味。
まずは気になる作品にふらっと足を運んでみてください。
演劇には、本当にいろいろな作品があります。
会話劇、コメディ、実験的なもの、重たいテーマのもの。
だから、「これは合わなかったな」と思うことも、正直あります。
でもそれは、観てみなければわからない“生の表現”だからこその体験です。
そしてもし「今回はちょっと違ったな」と思っても、その一度きりで演劇そのものを遠ざけないでほしいです。
別の劇団、別のジャンル、別の演出。きっとまた、あなたの感覚にぴたりとくる作品に出会える時があります。
すべてを好きになる必要はありません。
でも、どこかでふと観た作品が心に残ったら、それがとても嬉しいことだと思っています。
安心してください。
感想や案内に「初心者向け」と書かれているのは、決して馬鹿にした意図ではありません。
「初めてでも楽しめますよ」「ここから入るといいですよ」という歓迎のメッセージです。
小劇場の多くは、観劇を一緒に楽しめる仲間をいつでも求めています。
むしろ
「最初にいきなり難解な作品にあたって小劇場全体を嫌いになってしまわないように」
という配慮でもあります。
なお、当団体「かはづ書屋」は全方面の初心者向きとは言い難いものの、
ミステリ好きの方々に好評をいただいています。
作品によって、重厚な背景と論理で繰り広げる論争劇と、おとぼけミステリが行ったり来たりする感じです。
どなたも気軽に楽しんでください。
02 チケット予約って?
多くの場合、劇団の公式予約フォームやチケット専門サイトから予約できます。
最近は電子チケットやメール予約が主流で、コンビニ発券や当日受付受取の形式もあります。
詳細は各劇団公演ページや観劇専門サイトなどでご確認ください。
当日精算の場合は、開催会場の受付にて現金でお支払いいただくのが基本です。
一部の公演では、QR決済や電子マネーに対応していることもあります。
チケット専門サイトでのオンライン予約の場合、クレジットカード・コンビニ支払い・銀行振込などが選べることが多いです。
事前決済の場合、コンビニ発券やQRコード付きメールで完結することが多いです。
郵送に対応しているケースも一部あります。
小劇場で今も主流の「当日精算」の場合は、受付で料金をお支払いいただいたタイミングでチケット(または受付票)をお渡しするのが一般的です。
チケットの「当日精算」とは、あらかじめ予約だけしておいて、観劇当日に受付で料金を支払う方法のことです。支払いとチケットの受け取りを、公演当日にまとめて行うスタイルで、小劇場では現在でもこの方式を取り入れている公演が多くあります。
予約の際に名前と連絡先を入力し、当日はその名前を受付で伝えるだけでスムーズに手続きできます。事前にお金を払う必要がないため、気軽に予約できる一方、キャンセルや遅刻の場合はなるべく連絡を入れるのがマナーとされています。
2025年の現在は一般的には3,500円~5,000円程度が中心です。
学生料金やU-25割引、リピーター割などが設定されているところでは、比較的リーズナブルに観劇できます。※要証明書
会場や出演者、上演時間によって価格帯は多少変動します。
指定席はあらかじめ座席が決まっていて、チケットに記載された席に座る形式です。
自由席は、開場後にお客様自身が好きな席を選ぶスタイルで、早く並んだ方が前方や中央など好位置を取りやすくなります。
公演によってどちらかが採用されます。
自由席の場合、一般的には「整列順」でのご案内となります。
良いお席を希望される方は、受付開始の前にお越しいただくのが確実です。
下記は入場までの時系列(例)です
受付開始:(例:開演の60分前)
※この時点でチケット確認・精算などが始まります
※受付順に整理番号が配られます
整列案内開始:(例:開演の45分前)
※スタッフの指示に従い、整理番号順に整列いただきます
開場(入場開始):(例:開演の30分前)
※整列順にご入場いただきます
ただし、あまりにも早くご来場されると、会場周辺のご迷惑となる場合があります。
公式から案内がありますので、整列開始・受付開始・開場時刻などを必ずご確認ください。
指定席の場合は連席(並んで座れる席)で取れるよう配慮されています。
自由席の場合は、ご一緒に並んでご入場いただければ、並んで座れることがほとんどです。
別々に予約された場合でも、備考欄に同行者名を記入しておくと、受付側でスムーズに対応できることがあります。
公演によりますが、一般的には開演の30~60分前から受付開始となります。
整列順で販売されるケースが多いため、早めにお越しいただくことをおすすめします。
公式サイトやSNSで「当日券あり」「若干数あり」などの案内が出ることもあります。
空席があれば、当日券でのご案内が可能です。
ただし小劇場は席数が少ないため、完売や満席になってしまうこともあります。
できるだけ事前に予約をしていただくのが安心です。
直前でもオンライン予約を受け付けている場合があります。
03 予約方法について
当日精算の場合、受付で口頭確認を行うため、できるだけご本人のお名前でご予約ください。SNSのハンドルネームなどでも本人確認ができれば問題ありませんが、受付時に予約確認メールなどを提示いただく場合もあります。
また、読み上げにくい記号や難読文字などは、円滑な受付対応のため避けていただけると助かります。
なお、事前決済を伴うチケット販売サービスをご利用の場合は、各サービス提供事業者の規定に従ってください。
電話番号は、緊急時にご連絡するために必要です。
当日にトラブルがあったり、公演の中止や開始時間の変更があった場合など、すぐにお知らせできるよう、通話が可能な番号をご登録ください。
複数席のチケットをお申込みの場合にはご同行者のお名前や、車椅子利用・ヒアリングサポートが必要な場合など、特別な配慮が必要な内容がある場合は、備考欄にご記入ください。
予約情報と一緒に劇団側で確認いたします。ご一緒にご入場いただけない場合でも、受付にて個別対応が可能になります。
会場の設備や構造により、車いすでのご観劇が可能かどうかは異なります。
恐れ入りますが、事前に主催団体までお問い合わせください。
段差の有無やお手洗いの設備など、気になる点がございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
できる限り安全にご観劇いただけるよう、事前に調整・対応させていただきます。
なお、安全の確保が難しいと判断される場合は、やむをえずご観劇をお断りすることがございます。
そのため、なるべくお早めにご連絡くださいますようお願い申しあげます。
自由席の場合、ご一緒に並んでいただければほとんどのケースで連席が可能です。
別々にご予約された場合でも、備考欄にお互いのお名前を記入していただければ、受付で把握できることがあります。
指定席の場合は、予約の段階で座席の調整ができる場合もありますので、お早めのご相談をおすすめします。
キャンセル可否は公演を主催する団体によって異なるため、まずは公演情報や予約時の案内をよくご確認ください。
事前決済の場合、キャンセルや返金ができないケースもありますので、必ず主催者へご確認ください。
当日精算であれば、予約システムからご自身でキャンセル手続きができる場合もあります。
小劇場では客席数が限られているため、予約枠が埋まっている場合、キャンセルによってキャンセル待ちのお客様が入れることもあります。
操作方法がわからない場合や、手続きができない場合は、主催団体へお問い合わせください。
一度ご予約いただいた日時の変更は、原則としてできない場合が多いです。
ただし、同じ公演内で空席がある場合など、柔軟に対応できることもあります。キャンセルではなく変更を希望される際は、できるだけ早く劇団にお問い合わせください。
予約後に入力ミスに気づいた場合は、できるだけ早く劇団にご連絡ください。
当日清算での受付の場合、予約時の連絡先やメールアドレスで照合できますが、当日の受付で混乱を防ぐためにも、事前の修正が安心です。
プレゼントとしてチケットを贈ることは可能な場合もありますが、対応は公演の主催者によって異なります。いくつか注意しておきたいポイントがあります。
事前決済(カード払いやコンビニ払いなど)でチケットを発券できる公演の場合は、贈られた方がそのまま来場できるケースがあります。
一方、当日精算(受付で代金を支払う)形式の場合は、原則として「ご本人による予約」が求められることがほとんどです。無断キャンセルや不正予約を防ぐためです。
また、本人以外の予約や来場が、プレゼント目的であっても「転売行為」とみなされる場合があります。特に人気公演や大規模公演では、チケット管理が厳しくなっていることがありますので要注意です。
チケットを贈りたいときは、
まずその公演のチケット販売ページや主催者の公式案内を確認して、「代理予約」「譲渡」が可能かをチェックするようにしましょう。
予約確認メールが届かない場合、迷惑メールフォルダや受信設定をご確認のうえ、まずは公演主催者または予約窓口までお問い合わせください。
一部の予約システムでは、自動送信メールが届かないことがあるほか、メールアドレスの入力ミスや通信障害の可能性もあります。
04 観劇の準備・服装・持ち物
ドレスコードはありませんので、普段着で大丈夫です。
ただし、観劇中は長時間座ることになるため、座りやすい服装がおすすめです。
会場内での気温差に対応できるように、羽織るものがあるとなお良いと思います。
客席が密な場合もあるので、大きな帽子や香りの強い整髪料・香水などは避けていただけると周囲の方への配慮にもなります。
チケット確認用のメールや予約番号、お手拭き、ハンカチ、のど飴(袋から出しておく)、筆記具などがあると安心です。
劇場によっては空調の効き方にばらつきがあるため、カーディガンなど羽織るものを持っていくのもおすすめです。
蓋つきのペットボトル飲料であれば、持ち込み可能な劇場が多いです。
ただし、客席内での飲用はなるべく控えめにお願いいたします。咳が心配な方は、無音で飲める水やお茶がおすすめです。アルコールや炭酸飲料はご遠慮ください。
会場や公演により異なる可能性があります。
案内に記載がない場合には主催者側へご確認ください。
劇場によって空調の効き方や温度設定が異なります。気温差に対応できるように、羽織るものを持参して調整するのがベストです。
ブランケットの貸し出しを行っている会場もありますが、数に限りがあるため、ご自身での準備がおすすめです。
小劇場は客席同士の距離が非常に近いため、香りが強いと周囲の方の体調や集中に影響することがあります。
香りのある整髪料や香水の使用はなるべくお控えいただき、できるだけ無香でお越しくださると助かります。
自由席の場合は良い席を確保するために、開場時間(たいていは開演の30分前)に合わせてお越しいただくのが理想です。指定席でも、開演直前は受付が混雑しますので、15~20分前までには到着されると安心です。
開場前に受付を開始することもあります。
詳細については、予約時のメールや主催者へご確認ください。
ロビーや受付付近にパンフレットや過去公演の資料が置かれていることがあります。
また、物販コーナーや公演に関する展示を楽しめる場合もあります。
現在も感染症対策で会話を控えている劇場もあるので、周囲の状況を見ながら静かにお待ちいただけるとありがたいです。
基本的にはフルネームや予約番号で照合しておりますので、ご安心ください。同姓同名の場合は、確認メールの提示や予約番号があるとよりスムーズです。
スマートフォンで確認画面をすぐ出せるようにしておくと安心です。
基本的には途中入場が可能ですが、演出の都合や安全確保のため、入場タイミングが制限される場合があります。
遅れる可能性がある場合は、事前に劇団にご連絡いただけるとスムーズです。無理のない範囲で、なるべく余裕をもってお越しください。
開場や演出によっては、途中入場をお断りしている公演もありますので、ご注意ください。
多くの小劇場公演は90分~2時間程度が一般的です。
休憩の有無は作品によって異なりますので、劇団の公式サイトやチケット予約ページでご確認ください。
もし終演時間が心配な場合は、あらかじめ予定に余裕をもっていただくと安心です。
05 来場~受付の対応
まずは受付にてご予約名(フルネーム)をお伝えください。
当日清算の場合にはチケットと引き換えでご精算いただきます。
指定席の場合はチケットや整理番号が渡されますので、案内にしたがってご入場いただきます。
自由席の場合はそのままご案内されるか、開場前であれば入場列に並ぶ形式です。予約確認メールがあれば提示いただくとスムーズです。
会場によって異なりますが、開場の10分~30分前を目安に整列を開始することが多いです。
早く来すぎると、近隣や会場スタッフにご迷惑となる場合もあるため、事前の案内(公式SNSや予約完了メールなど)を確認し、それに従ってお並びください。
開場を待てるようなロビーがある劇場は小劇場では少数です。
会場によってはクロークやロッカーがある場合もありますが、小劇場ではその設備がないことも多いです。
できるだけコンパクトな荷物でお越しいただき、ご自身の席の下や膝の上で保管いただくのが基本です。大きな荷物は避けていただけると助かります。
まずは劇団や公演公式サイトのアクセス案内をご確認ください。
それでも迷われた場合は、SNSでのアナウンスをご確認いただくのが確実です。
スマートフォンの地図アプリなども併用し、焦らずご来場ください。
開演までの到着に遅れてしまいそうなら、公式の連絡先へ一度ご相談してみてください。
06 上演前の観劇マナー
開演前に必ず電源をお切りいただくか、機内モードに設定してください。
上演中に着信音が鳴ったり画面の明かりが漏れると他のお客様の観劇の妨げになります。
開演前に必ず電源をお切りいただくか、機内モードに設定してください。
マナーモードにしていても通知音や振動、画面の明かりが舞台に届いてしまい他のお客様の集中を妨げてしまいます。
なお、開演直前に会場全体が暗くなってから電源を切ろうとすると、かえって目立ってしまいます。
また、照返しが演出の妨げになることが他団体様の公演でも見受けられますため、恐れ入りますが余裕をもってご設定くださいますようお願い申し上げます。
開演前や終演後に、劇場内で撮影可能なエリア(ロビーのパネルや装飾など)での撮影はOKな場合がありますが、許可のない上演中の撮影・録音・録画は一切禁止されています。
スタッフの案内や掲示をよくご確認ください。
原則として、劇場内は飲食禁止です。
客席にてお弁当やお菓子類など召し上がることはできません。
ただし、咳止め目的ののど飴や飲み物については、例外とされていることが多く、公式サイトや予約時のメールに案内が記載されている場合がありますので、事前に確認してください。
場内に販売カウンターがあるような大きな劇場では、飲食物の持ちこみもお断りとなる場合があります。
なお、飴の包み紙を開ける音や、空き袋をいじる音は意外と響きます。
開演前に開けておく、袋から出してケースに入れ替えるなど、音が出ない工夫をしておくと安心です。
咳が気になる方は、水やお茶などの静かに飲める飲料(蓋つきペットボトルなど)をご用意いただくと安心です。
なお、慌てて口にするより、劇中に舞台が暗くなる(暗転)になった際に、そっと口にすることをお勧めします。
咳止めやのど飴も効果的ですが、開演前に袋から出しておきましょう。飲み物について、アルコールや炭酸飲料はご遠慮ください。
なお、劇場内は原則として、飲食禁止となっている場合が多くあります。飲食の可否については、前項Q53.についてもご参照くださいませ。
ご入場は可能ですが、開演間際は受付や御手洗などが混み合い、スムーズな着席が難しくなることがあります。
なるべく時間に余裕を持ってご来場いただき、開演10分前にはお席についていただけると安心です。
上演中の会話は、他のお客様の観劇の妨げになりますのでお控えください。
開演前については基本的に笑い声やおしゃべりを交わしていただいても結構です。
周囲のお客さまのご迷惑にならないよう声の大きさなどにはご配慮ください。
(映画館の上映前の雰囲気をイメージしていただければいいと思います)
開演までを大勢でお話して過ごしたい場合は、ロビーなどをご利用いただくのも一つの方法です。
また公演の内容によっては開演前から空気感を演出している場合もあります。
静寂な空間を味わうことに向いている会場の公演だったり、
逆に賑やかな雰囲気を楽しむスタイルの公演もあります。
いずれの場合も、その空気感を一緒に味わうのが観劇の楽しみ方のひとつです。
なお、上演前の歓談に関して客席内でのネタバレ防止にご配慮をお願いします。※原作ありの作品やリピート(2回以上)観劇される際に知り合い同士で思わず…といった事故があります。
開演前にお手洗いをお済ませいただくことをおすすめします。
小劇場はトイレの数が限られていることが多いため、混雑する可能性もあります。早めに到着して余裕をもって行動しましょう。
なお、万一、上演中に具合が悪くなった場合は遠慮せず、お席をお立ちください。
「Q.65 トイレに行きたくなったらどうすれば?」
上記についても、ご参照ください。
ペンの音や紙をめくる音がしないよう配慮していただければ、メモは可能です。
特に舞台を記録・研究目的で観る方もいらっしゃいますが、観劇に集中される方も多いので、音や視線の影響にはご注意ください。
なお、他のお客様の観劇の妨げになるため、スマートフォンなどのメモ機能や、手元明かりのご使用はご遠慮ください。
自由席の場合、整列順にお好きな席を選んでいただきますが、前方中央席は人気があります。
荷物での席取りや、無断で他の方の席に物を置くのはお控えください。指定席の場合は、チケットに記載された番号の席にお座りください。
小劇場では、どの席にもそれぞれの「見やすさ」があります。どの体験を重視するかによって、おすすめの席は変わります。
前方席(最前列〜3列目あたり)
役者の息遣いや細かい表情、衣装の質感など、すぐ目の前で感じられる迫力が魅力。
一方、舞台全体を見渡すのはやや難しく、首を動かす場面も増えるかもしれません。
臨場感重視の方におすすめです。
中央席(客席の中央付近)
舞台全体の構成や演出の意図をとらえやすい位置です。
細部の演技にも目が届きやすく、初めての方にも安心です。
劇全体の流れを自然に追いやすい「王道の位置」です。
後方席(最後列近く〜後方ブロック)
舞台全体を俯瞰できるので、役者同士の距離感や動き、空間構成を捉えやすくなります。
台詞の話し手だけでなく、その台詞を受け取る聞き手の表情や反応も見逃しません。
物語全体の構造を客観的に楽しみたい方に向いています。
どの席にも魅力があり、「正解」はありません。もし選べる場合は、その日の気分や観たい演目のタイプで選んでみるのもおすすめです。
07 上演中のマナーと注意事項
上演中の会話は厳に慎んでいただいております。小劇場では少しの声でも俳優や周囲のお客様に聞こえてしまいます。
どうしても伝えたいことがある場合でも、終演後にお話しいただくようお願いいたします。
たとえ音が出ていなくても、スマートフォンの明かりは周囲の方の視界に入ってしまいます。
暗い客席では画面の明かりが非常に目立ち、観劇の集中を妨げてしまいますので、上演中は電源をお切りください。
体調管理のための飲み物(静かに飲める蓋付きペットボトルなど)は、周囲に配慮したうえでご利用いただけます。
ただし、ゴクゴクと音が出るものや、炭酸・アルコール類はご遠慮ください。咳止めや水分補給が目的であれば、最小限にとどめましょう。
はい、大歓迎です。
コメディやユーモアのある場面では、お客様の笑いが作品の一部となり、俳優のテンポや空気感にも影響を与えることがあります。遠慮せず自然に笑っていただいて大丈夫です。
ただし、思わず手をたたくなどの大きな音は、セリフの聞き取りを妨げ、周囲のお客様の迷惑になる場合があります。
また、言葉を声に出してのツッコミなどはご遠慮ください。
観劇の楽しさをみんなで分かち合えるよう、ほどよいリアクションを心がけていただけると嬉しいです。
上演中の退席はなるべくお控えいただきたいですが、体調の都合などやむを得ない場合は、できるだけ静かにお席を離れてください。
会場外の御手洗についてはスタッフがタイミングを見てご案内する場合もあります。再入場の際は、スタッフの指示に従ってください。
上演が中断されることはありませんが、非常に目立ち、周囲のお客様の集中が途切れてしまいます。
必ず開演前に電源を切ってください。もし鳴ってしまった場合は、すみやかに電源をオフにし、できるだけ静かに対応をお願いいたします。
演者の登場時に掛け声や拍手をすることは、基本的にご遠慮いただいています。
物語の世界観を大切にするため、ご理解とご協力をお願いいたします。
ただし、声援が歓迎される「応援上演回」や、演出の一部として観客との会話が組み込まれている場合もあります。
主催団体の案内やルールに従ってお楽しみください。
作品の流れを妨げないタイミングでの拍手は歓迎されます。
ただし、他の演芸のようにメインキャストの登場時に拍手をする文化は、演劇では一般的ではなく、作品の雰囲気を損ねてしまうことがあります。
物語の閉幕時や、カーテンコールの際など、作品をお楽しみいただけた際の拍手は、舞台上の演者にとって何よりの誉れとなります。
ご無理なさらず、静かにご退席ください。
足元にお気をつけて、なるべく客席の後方や壁際からそっとご移動いただけると助かります。
万が一、動けないほど具合が悪い場合は、手を挙げるなど会場内のスタッフにお知らせください。できる限りの対応をいたします。
できるだけ最後まで集中して楽しんでいただけると、演者にとってとても励みになりますが、どうしても眠気が…ということもありますよね。
観劇中の客席の様子は、意外と舞台上からも見えていますし、周囲のお客様にも伝わることがあります。
せっかくの舞台ですので、できるだけしっかり睡眠を取ってからご来場いただけると嬉しいです。
08 上演終了後の過ごし方
はい、ご自身のタイミングでお帰りいただいて大丈夫です。
作品の余韻を大切にしたい方は、静かに劇場を後にされることもあります。
また、出演者がお見送りに出てくる公演の場合には挨拶や感想をお伝えされる方もいらっしゃいます。
どのような楽しみ方をされるかは自由です。SNSなどで感想を投稿いただけるのも劇団にとって大変励みになります。ぜひ「観たよ!」のひと言をお寄せください。
終演後、出演者が客席やロビーに出てご挨拶させていただくことがあります。感想を直接伝えていただけると、励みになる俳優も多くいます。
ただし、次の公演準備や会場都合により、ご案内できる時間には限りがあります。どうぞ他のお客様とも譲り合いながら、温かいひとときをお過ごしください。
歓談時間の有無は、公式からのご案内をご確認ください。
※上演後の「出待ち」行為(会場の外で出演者を待つなど)は、会場・近隣へのご迷惑となりますので、固くお断りしております。
受付でお預かりする形が一般的です。
生ものや手作りの食品はお受け取りできない場合がありますので、事前に劇団の案内をご確認ください。
お手紙やちょっとしたお菓子など、コンパクトな品が好まれます。感想のメッセージは、何よりの励みになります。
ロビーの装飾や掲示物を撮影してSNSに投稿するのは歓迎される場合も多いです。
また、出演者によっては撮影が可能な場合がありますが、人物を写す際は、必ず許可を取ってから行ってください。
公演によっては、出演者との撮影は有料となる公演もございます。公式のアナウンスをご確認ください。
オリジナルグッズなどを会場のロビーや受付で販売していることがあります。
小劇場の公演はチケット代だけではなく、グッズ販売の収益などでも公演費用を賄っており、ご購入頂くことは活動の大きな支えとなります。
ぜひ気に入ったグッズをお手に取っていただき、応援してくださると嬉しいです。
かはづ書屋では上演台本や過去公演のDVDなど中心にご用意いたしております。
なお、取り扱い数が限られているグッズもあるため、売り切れにはご注意ください。
SNSや観劇レビューサイト、劇団の感想フォームなどで投稿いただけます。ハッシュタグを使った投稿は、他の観客ともつながるきっかけになります。
どんな短い感想でも、団体にとって大きな励みになりますので、ぜひお気軽にシェアしてください。
ただし、千秋楽の終演までネタバレ投稿にはご配慮をお願いします。
ネタバレ込みでしっかり感想を共有したい方は、レビューサイトなど、ネタバレOKな場を選ぶと、気兼ねなく語り合えます。
※千秋楽=公演の最終日
09 トラブル対応
まずは無理をせず、ご自身の体調と安全を最優先してください。そのうえで、できるだけ早めに劇団までご連絡ください。
原則としてキャンセル・返金ができないことが多いですが、空席対応や振替、開演時間の調整など柔軟にご案内できる場合もあります。
無断キャンセルは他のお客様のご迷惑になることもあるため、必ずご連絡をお願いいたします。
劇団および会場スタッフは、お客様の安全を最優先に対応いたします。
上演中にアクシデントが起きた場合、安全確認が取れ次第の再開を目指しますが、災害や停電などの状況により中止・中断となることもあります。避難が必要な際は、スタッフの指示に従い、落ち着いて行動してください。
開演前の場合は、公演の実施有無や変更について、SNSや公式サイトで随時お知らせいたしますので、ご確認をお願いします。
10 その他
はい、大丈夫です。
観劇に専門知識は必要ありません。作中に専門用語がに登場する場合でも、公演パンフレットや説明で簡単に補足されていることが多く、知らなくても楽しめるようになっています。
わからない言葉があっても、気にせず自由に受け止めてください。
舞台用語(客席から見て、右側を上手”かみて”、左側を下手”しもて”と呼ぶ)などもありますが、観劇で求められることはありません。
舞台用語が気になる方には、別途FAQを作成予定です。
小劇場は座席が固かったり狭かったりすることが多いので、腰痛のある方は対策をすると快適に観劇できます。
- クッションを持参できるか事前に団体に確認してみましょう。
- なるべく通路側や端の席にすると、途中で体勢を変えやすいです。
- 体調に不安がある場合は、無理せず同行者やスタッフに相談してください。
クッションをお持ちになった場合には、ご退出の際にお忘れにならないようご注意ください。
演劇は回によって微妙に演技や空気感が変わる“生の芸術”です。
同じ作品でも違う日に観ると、新しい気づきや感情が生まれることがあります。
お気に入りの俳優さんを応援したい、感動をもう一度味わいたい、という理由で複数回観劇される方もたくさんいらっしゃいます。
誰の視点で物語を追いかけるか。など変えて観るのもリピートならではの楽しみです。
「撮影日」とは、公演の映像や写真を公式に撮影する日を指します。
劇団や会場が記録用や宣伝用に撮影を行うため、この日程で撮影を行います。
なお、舞台を囲むように組まれた対面座席などは、客席まで含めて撮影される場合などもあります。撮影の状態については公式からのアナウンスをご確認ください。
なお、撮影日はカメラ機材が入るため、予約できる座席数が少なく設定されています。予定が決まっている場合には、お早目にお申込みされると安心です。
アトリエ公演とは、劇団の稽古場や小スペースを活用した公演形式です。
客席との距離が非常に近く、演者の表情や空気感がダイレクトに伝わってくるのが魅力です。
照明や舞台設備は簡素なことも多いため、温度・音・トイレ事情などにはご理解をお願いします。
普段はギャラリーとして使用されている空間を舞台にした演劇公演です。アトリエ公演と同様に客席数は少なめですが、ギャラリー公演ではさらに限られたスペースで上演されることが多く、作品との距離が非常に近く感じられます。
舞台美術は最小限にとどめられることが多く、空間そのものの個性、
たとえば――
壁の質感、窓の配置、音の反響といった環境要素、外周の音や自然光 など……
――を生かした創作が行われるのが特徴です。
こうした空間での演劇は、観客の想像力と集中力を引き出しやすく、より深い物語への没入感が得られるのも魅力のひとつです。
カフェやバーを会場にした公演で、飲み物を片手に観劇できるなど、日常空間に近い距離感で演劇を楽しめます。
演者との距離が非常に近いことが多く、臨場感たっぷりの体験になります。ただし座席により視界が限られる場合もあるため、早めの来場がおすすめです。